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総会では、宇治茶手もみ製茶技術を守り続けていくことの重要性が語られました。
つづいて、研修会が行われました。
宇治茶手もみ製茶技法は、蒸しから仕上がりまで、さまざまな工程があります。
摘み取った生葉を蒸します。
焙炉(ほいろ)の中で火を起こします。
焙炉に助炭(じょたん〈茶をもむための台〉)を設置し、蒸した茶葉を入れます。
「茶切り」・・・茶葉をかき上げて振り落し、水分を飛ばします。
「横まくり」・・・助炭の上で、茶葉を転がしながら、もんでいきます。
「玉とき」・・・茶葉のかたまりを小さくします。
「中上げ」・・・玉ときの後に、茶葉を助炭から取り出して、水分を均一にして冷やします。
「茶ぞろえ」・・・片手まくり(左下)ともみ切り(右下)を交互に行います。
「でんぐり」・・・茶葉を軽く持ち上げるような感じで手を左右交互に動かしてもみます。
「板ずり」・・・茶葉を板に付けて、両手で揃えながら上下に回転させます。
「乾燥」・・・助炭に薄く茶葉をまき、ときどき茶葉を回転させながら、乾かします。
「完成!」
全工程を終えるのに約5時間かかり、乾燥させ仕上がった茶葉の重さは元の茶葉の約5分の1になりました。
おいしいお茶を作るのにかなりの時間と労力をかけていることがわかり、あらためて、宇治茶手もみ製茶技術を守り続けている保存協会の皆さまには、頭が下がる思いでいっぱいです。